性別にとらわれずに1人の人と向き合いたい

映画『20センチュリーウーマン』に登場するアビーが撮影した自分の持ち物。映画でアビーはフェミニズムについて話したり、自分の感情を表現する姿に影響を受けている。

インタビューアーのゲストハウスでの元同僚の尾田さん、SNSで共通の話題LGBTQについて繋がり、現在取り組んでいる卒業制作についてインタビューさせていただきました。

卒業制作に対する願いは『一人の人間をその人として認識し、お互いを尊重しあえることです。分類されることによってうまれる、無意識の差別は性別をスタートに人種や年齢といった点と、社会が作った普通と普通じゃないという点から、平等を問いかけたい。』

どんなものを制作している?

本を作ります、内容はジェンダーについて、歴史からみる男女、生物学的からみる男女(インターセックス)、社会的像からみる男女、性事件、性教育、フェミニズムに関することです。研究すればするほど、書きたいことが増えていくので、一冊にまとめるのが大変です。

元々は、写真作品を制作したかったのですが、写真だけで表現すると、受け取る側の想像力によって解釈が様々になると思い、たくさんの人たちに私が伝えたいことは伝わりにくいのでは、と思いました。それなら、目に見えて、手に取ってもらえるものの方がいいかなと思って本を制作することにしました。

本は2月の卒業・修了発表展で販売の予定です。

なぜ、ジェンダーに関するテーマにした?

『20センチュリーウーマン』という大好きで、お守りのような映画があります。

その映画はジェンダーに関するもので、フェミニズムや人と人とのコミュニケーション、子どもへの教育について、日常の女性を表現しながら、とても素敵な映像とともに描かれています。映画監督や、ものをつくる人は、作品の背景にその人の目線をすごく感じます。実際に私が好きなこの映画の監督、マイク・ミルズ氏の作品は、男女の偏りがなくフラットな目線で作られているものが多く、それが生み出している空気感も好きです。

そんな私の一番興味のあるもの、『ジェンダー』について、今若者に伝えたいことがあるからです。

なにをきっかけにジェンダーに興味をもつようになった?

映画がきっかけだと思います。

昔から映画をみ観ることは好きで、大学生になった頃からジェンダー系の映画を観るようになりました、そこからどんどん知りたい気持ちが大きくなり、気づいたらたくさんジェンダーに関わる作品や、好きな監督の作品を観ていました。Netflixでは、ジェンダーを扱っている映画やドラマ、ドキュメンタリーが多いのでとても勉強になっています。

自分に影響を与えた出来事は?

これまでジェンダーを考える上で影響を受けた出来事は、まずゲストハウスでの仕事です。ゲストハウスでは様々な国のスタッフやゲストと触れ合う機会が多く、言語や文化、宗教の違い、いろんな人生のあり方に出会い、新しい考え方や生き方に刺激を受けました。

それからフィンランドへの留学です。フィンランドでは、男女、年齢、国籍を問わず、平等を感じました。例えば、留学生の私1人のために授業はフィンランド語ではなくみんながわかる英語にしてくれたり、先生がわからないことを生徒に質問していたり、男性が女性のために生理用品を買いに行くCMが流れていたり、人と人同士の関係を大切にしているんだなという場面が多く見られました。女性の国会議員が多いのも印象的でした。ジェンダーや政治、フェミニズムの話を普段の会話でできる、飲みにいってそんな話ができることに喜びを覚え、日本でもこんな風に話ができればいいなと思いました。

出来事ではないですが、近くにいる友人も、自分が今このようにジェンダーに対してたくさん考えるきっかけを作ってくれています。私は人を好きになるときに、一番大切にしていることは何でも話せるということです、人を好きになることにジェンダーは関係なく、好き、愛するという気持ちは、どんなかたちでも、決して悪いことだとは思いません。

卒業制作の目的は?

この本をきっかけに、その人を変えたいというわけではなく、『当たり前だと思っていたことが、当たり前ではない』とまず、変わるための第一歩、疑問を持ってもらう、気づいてもらうことが目的です。『なんで、普通と普通じゃないの2択なの?、なんで男性女性って分けられるの、本当にそうなの?』いろいろな事の平等が出来てない中で、まず男女と大きく分けられる、その2つすらイコールではないから、そこから変われば少しずつ変わっていくのでは、もっといろんな視点をもてるのでは、と考えています。

いろんなカルチャー、年代にあわせて、社会は変わるので、私たちがどうしていかなければいけないか考えないといけないと思います。

制作を読んでほしいひとはどんな人?

いろんな人に意識してほしいけど、特にこれからの社会を作っていく若者、10代から20代に読んでもらいたいです。そしてこれからの未来に繋げたいです。

あとがき

インタビューを通して、質問に対して話す彼女の目から、希望や強さを感じました。12月の入稿に向けて、彼女の願いが届くような、素敵な一冊が出来るのことを楽しみにしています。彼女自身、ジェンダーレスの未来を引っ張っていく若者であり、そんな頼もしい姿に再会することができ、嬉しく思いました。

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